「わかって下さい」 |
2018年5月8日
|
藤田宜永さんの「わかって下さい」を読みました。
熟年の愛を描いた『愛の領分』で直木賞
受賞の作者がさらなる高齢者の恋を
綴った六話の短編集です。
不倫とかそういうことじゃなくって
恋をしていた頃の自分を思い出したいという感じです。
「恋ものがたり」は、主人公が
昔の恋に決着をつけたいと言う
かくしゃくとした83歳の女性と話すうちに
自身の若い日の恋を思い出します。
表題作「わかって下さい」は泣きました。
主人公が、その昔の恋人との偶然の再会後
家族のもとに帰ってゆく時
今の家族との幸せにあらためて感謝
そして、過去の恋人の幸せを
心から願うというあたたかいお話でした。
さて、若い頃の恋は、
不器用で一途だったり
思い込み激しかったり
そんな頃の自分は愛おしくもあります。
恋をしていた無垢な思いを、
時々はとりだしてみるのもいいなぁ
と、感想でした。
今日の図書は新郎新婦様世代ではなくて
親御様の世代向きの一冊でした。
投稿者 rin5chan : 2018年5月8日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »
« 「お似合いのお花です」|メイン|「楽しく暮らしています」 »