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只今、お江戸への道中
2017年7月3日

今日は白く濁った空のもと
重たく湿った風にゆっくり
なでられてゆく感じです。


スマホで撮った白山比咩神社さんの
夏越大祓の茅の輪です。



日頃、無意識のうちに犯している
過ちや罪穢れを、大神様の大御稜威に
よって祓い清め、明るく楽しく、
大晦日まで健康に過ごせるように祈る神道行事です。
   (
白山さんのホムペからです。)


金沢ではこの時期に氷室饅頭を
いただきます。

氷室(ひむろ)とは、氷を保管しておく
貯蔵庫のことで、江戸時代には冬に
降った雪を貯蔵しておき、
旧暦の6月1日(現代の7月1日)の
氷室開きで雪氷を取り出し、江戸の将軍家に献上していました。


当時は、冷凍庫などないから
夏の氷は希少で江戸の将軍様は
毎年、加賀藩からの氷を待ち焦がれていたそうです。


さて、私の小さい頃の7月1日の朝は
母が朝早くから氷室饅頭を買いに行って
朝ごはんが山ほどの氷室饅頭でした。
デザートではなく主食なのです。
「『病気にならんように』とお祈りして
食べなさい」と言われたものでした。
あと、「かたい子にならんなんよ」も
言われていた気が、、、、
(かたい子は金沢弁で聞き分けの
良い子、お行儀の良い子といった意)。


他にも金沢では、お嫁さんの実家から
嫁ぎ先へ氷室竹輪を贈る習慣があります。
私も1日の朝、無病息災を祈って
竹輪(自分で買って)をいただきました。

江戸の将軍家に献上するため、
飛脚を使い約500 ㎞ の
道のりを4~5日かけて運んでいました。
その氷の重さは約100㎏。
昼夜を通して運搬しました。


と、言うことはその昔であれば
まだ、氷室はお江戸までの
道中の途中にいますね。
100kgの氷は半分くらいの大きさに
なっているのでしょうか。
金沢から板橋まで長いながい旅ですね。


皆様も健やかに暑い夏を乗り切ってくださいますように。

投稿者 rin5chan : 2017年7月3日 カテゴリー: 加賀百万石のしきたり ならわし | コメントはまだありません »

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