「毎日っていいな」 |
2017年4月25日
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やはり吉本ばななさんの言葉選びが
とても好きです。
「毎日っていいな」には、ご本人がおっしゃるように
「悲しいことや考えさせられること」は
書かれてはいません。
「昼のジンギスカン」の章で
「病に倒れた知人のご主人をお見舞いをするための旅」で
知人に急用ができて会えなくなり
温泉で生ビールという思いよらない休暇を楽しんでいると
件の知人が無理をして立ち寄ってくれるくだりがあります。
知人は心からの笑顔で淡々と今の毎日を語り(略)
ぎゅっとハグを交わしてさっと帰っていった。
だれの人生にも等しくたいへんな時期と
平和な時期があることを知りぬいた年齢にならないと、
できないような交流なのかもしれない。
「だれもが同じで、だからこそ今のあなたが妬ましい」というのではない。
「それぞれの今を祝福して精一杯生きるしかない」
ということをわかりあっているということだ。
その祝福の気持ちが、たいへんなときを乗り切るための貯金になる。
もう、たまらなく心がホカホカにあたたまり
まあるいカタチになってゆくようです。
“知人”のさりげなさがとにかくかっこいい。
そのお付き合いのありかたもかっこいい。
そっか、「貯金」か
金澤syugenは、ありがたいことに結婚後の
新郎新婦様ともお付き合いがあって
祝福させていただくシーンが多いのです。
幸せだ♫•*¨*•.¸¸♪✧
「めだかと生命」の章では
最後に魂が去っていくその瞬間まで、
その生き物の個性を決定しているなにか
大きな美しいものはそこに確かにある。(略)
何回体験しても慣れることのない別れを味わうたびに、
自分も生きて死んでいく生物なんだということを
リハーサルさせてもらっているように思い、ありがたみを感じる。
大好きだった猫のモコとの別れが辛すぎて
どうもまた猫と過ごす勇気が持てないのですが。。。
「ご縁」の章では、おもしろいほど縁が広がるのですが
縁って、あまり何も考えなくても、
放っておいてもつながるようになっているのかも。
ですね、きっとヽ( ´ー`)ノ。
お客様との出会いに「ああ、ご縁だな」と
しばしば感じております。
「ラ-メンと天ぷら」の章では
今目の前でしょちゅうごはんをたべている人と、
いつ、もうごはんを食べたり笑いあったり
できなくなるかわらかないのだなあ、と思うことしかできない。
自分では決められない流れによって人と人は出会い、
いっしょに過ごし、別れて行く。(略)
「だから目の前でごはんを食べている人とちゃんと過ごそう」と(略)
でも、私はもう知っている、そうやって同じ人を好きで、
同じような気持ちでさっと集まれるその友だちたちの
笑顔や仕草やそのときに話し合ったたわいなことこそが目的なのだと。
そんな一瞬一瞬がぶどうの房みたいに集まって、人生の果実になってゆくのだ。
もうキーボードたたいていると
感動がよみがえって泣けてきます。
一瞬一瞬の房を丁寧に大事にだいじに
過ごしてゆきたいものです。
とてもオススメの一冊です。
各章が3ページづつのエッセイなので
お忙しいかたの細切れ読書にもむいています。
今日は暑かったですね。
毎年、楽しみにしているご近所の藤の房が
急に色づきました。
しばらくは毎日遠まわりをしてでも見に行くと思います。
花の咲き具合が気になってしかたないものだから( •ॢ◡-ॢ)-♡。
投稿者 rin5chan : 2017年4月25日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »