「日本の言葉の由来を愛おしむ」 |
2017年5月26日
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高橋こうじさんの「日本の言葉の由来を愛おしむ」を
興味深く読みました。
「みずみずしい」という言葉
「命」「潤い」「美しい」といった言葉を
すべて省いて、たった一言で言ったのです。
私たちは何の気なしにこの言葉を口にしますが、
そのたびに「水」と「命」と「美」の
本質的なつながりを言い表しているのです。
「心地よい湿度」を感じます、
みずみずしいという言葉には。
おもしろいと思ったのは外来語「ツリー」という言葉。
「木」の意の造語のtreeは、
電気工事の世界では同じtreeの文字で
「トリー」とよぶのだそうです。
「トリー」だと「鳥居」が思い浮かぶから?(略)
「雪吊り」という言葉の影響です。
と、兼六園の雪吊りの美しさにもふれています。
雪吊りは、北陸の湿った重たい雪から
樹木を守るためにものです。
「 ツリー」は「吊り」から、確かにそうかも知れません。
海外の人が兼六園の雪吊りを見て
「クリスマスツリー?」と言っているのを
TVで観たことあります。
雪吊りの縄に雪が積もった姿は
とても美しく幻想的ですから飾りものと思いますよね。
「ささやか」という言葉
小ささが好ましく感じられる
謙遜と自信の両方を伝えます。
その言葉を受け取った側は、
発した人が二つの幸福感をバランスよく持つ人間だと感じ、
好意や尊敬の念を抱かずにはいられません。
金澤syugenを選んでくださる新郎新婦様は
「ささやかな食事会」や
「こじんまりした祝言」と
清楚な宴を希望されるかたが多くいらっしゃいます。
終わりや閉会の言い換えの「お開き」という言葉
「お開き」という言葉は、宴会の場を囲んでいた壁を取り払い、
それまで店内に満ちていた幸福感を
これから外に広げる、という空気を醸します。
楽しさはそこで尽きず、人々の幸せを生む種になる・・・・・。
私の小さい頃は、ご近所さんから
ご披露宴に招かれた際のお引き出物の
お菓子やするめ、かまぼこなどをいただきました。
お福分けですね。
「素敵な結婚式に招かれた」
「素晴らしいご縁を育んでいる」と
きっと、玄関先で母とそういった
おしゃべりをしていたのでしょうね(*^▽^*)。
語源が伝える日本人の心
「日本の言葉の由来を愛おしむ」を読んで
日本語って美しく繊細だなと改めて感じました。
オススメの一冊です。
投稿者 rin5chan : 2017年5月26日 カテゴリー: 和ごころ文化, 気まま図書館 | コメントはまだありません »