「猫なんて!作家と猫をめぐる47話」 |
2017年2月21日
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明日はニャンニャンニャン猫の日
先週、図書館で借りて読んだのは
「猫なんて!作家と猫をめぐる47話」です。
片岡義男さんや伊丹一三さん村上春樹さん
47人の作家さんの猫テーマのお話が綴られています。
まず、一作目の角田光代さんの
「我が家に猫がやってくる」でおおいに泣きました。
膝にのせると、体を丸めて、ちいさなちいさな頭を
私の手に甲にぽとりと落とし、眠るではないか。
今までゆきづりの猫しかさわったことのない私は、
感動のあまり泣きそうになった。
なんてかわいいのだ、ああ、なんて、なんて、なんて。
ウチの猫のモコが家に来た日の事を思い出し
大粒の涙涙ボロボロポロー。
捨てられちた仔猫を保護されたかたから
譲り受け里親になったのですが
初めてのことだったからどう扱ったらいいかわからず
(距離感ってのかな)とまどっていたら
細く小さい声で鳴きながらなんの警戒もなくモコは
カーディガンの懐に入ってくるのでした。
モコは、二年前お空にいきました。
小池真理子さんの「一年ののち」は
亡くなった愛描への想いが描かれています。
ものごとは常に流れていく。
変遷していく。
いっときも同じ場所にとどまってはいない。
そうわかっていて、一匹の三毛猫と共に生きた
一七年の歳月を、私はそっくりそのまま、
記憶の氷柱の中に閉じ込めている。
色褪せることのないそれらの記憶は、
私が生きた足跡、証でもある。
泣く、思い出す、また泣く・・・・・そして時が流れる。
何もかもが流れすぎていく中で、一七年という時間だけが、
ひっそりと温かく、そこだけ日が射している縁側の
日溜りのようになって、私と共にある。
この感じわかります。
モコには大切なことをいっぱい教えてもらいました。
モコと最後のお別れをしたお寺さんで
これ以上泣けないってくらい泣いて
体温が感じられない身体をなでて
感謝の想いを伝えました。
帰る時、お寺の庭でリボンを首に巻いた
人間になれている感じの黒猫ちゃんが
そばにきて置物のようにきちんと手を揃えて
コトっと座ってじっと見つめて来るのです。
坊主が「あの猫、なでてきていい?」と行こうとした時
「今日はがまんしよう。」
モコを見送る日に、ほかの子を可愛がるのは
モコに申し訳ない気がしたのです。
今思うとあの黒猫ちゃんは悲しんでいる
私達を癒そうと思ったのかもしれません。
吉本ばななさんの「夜中の猫」
猫はたまに深夜に光って自らとまわりを癒しているのだろうと思う。
家に来た頃のモコです。
今もモコの可愛らしかったことを毎日思い返します。
抱っこして眠った時のフワフワ
家に帰るとドアの手前あたりからミャ-ミャー
待っていたよと鳴き声が聞こえて
部屋に入ると足元にまとわりついて
寂しかったとアピールしながら甘えてきたこと。
そんな、可愛い思い出達が心を癒してくれます。
投稿者 rin5chan : 2017年2月21日 カテゴリー: 猫メンタリー, 気まま図書館 | コメントはまだありません »
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