「水を抱く」 |
2017年3月28日
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長坂用水の流れも豊かに勢いづき
いよいよ春も本番です。
水が温かく感じられるように
なってきて「水ぬるむ」という
柔かな言葉が思い出されます。
「水澄む」は秋の水の流れの清澄感
「水涸る」は冬に雪が積もって
水の流れが痩せ細ると言ったことなのだそうです。
図書館で借りた石田衣良さんの
「水を抱く」を旅のお供にしました。
この写真は、東京に滞在の折
宿泊のホテルの部屋から地上を背景に撮りました。
写真はうまいことないですが
小説の内容と東京の街並みはよくあっています。
ナギは性に奔放なのです。
大切な人を亡くした痛みゆえ
自分を責め続けるナギ。
そして、異常で狂気と言っていいくらいの
性に溺れます。
そんなナギにどうしようもなく
惹かれ行く主人公。
物語は「3.11」が大きくかかわります。
石田さんの作品はグロテスクなシーンも
あったりでそういうのが苦手な方は
読まないでくださいね。
「水を抱く」は、手に入りそうで
入らない感じでしょうか。
きれいな言葉です。
さて、石川県立図書館が金沢大学工学部跡に
移転されるそうですね。
小学生の頃、本多町の県立図書館では
夏休みには映画の上映なんかも
あって毎日のように
行っていましたっけ。
私は今、市立図書館に週3回くらいは行きます。
ネットで本を探すだけでなく
書棚を見て歩いての
「なんとなく手にとってみた」
そんな意外な出逢いなんかも楽しんでいます。
投稿者 rin5chan : 2017年3月28日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »
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