「バラカ」 |
2016年10月12日
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桐野夏生さんの「バラカ」読みました。
桐野作品はあいかわらずの
毒、闇、邪悪、陰湿、憎悪、 恐怖がいっぱい
グロテスクで衝撃的でした。
震災後の動物保護のボランティアと
華々しいキャリアウーマンが「いったいどう繋がるのかしらん?」
と、読み始めました。
東日本大震災、福島原発事故、政府のぎまん、
原発にかかわる陰謀、幼児売買、学校でのいじめ、
差別、新興宗教団体、貧困、同性愛、外国人労働者問題、
家庭内暴力それらがからまってゆきます。
先週の台風通過の大風の日(観測史上最大と)に
読んでいたのでなおさらのことなんとも心細くなりました。
地響きのような風の音を聞きながらのこの物語は
怖くてこわくてしかたありませんでした。
読み進むうちに描写が鮮明すぎて気持ち落ち込み
憂鬱なキブンになって何度もリタイアしようかと悩みました。
(図書館の本なのでお気楽にリタイアできます。)
それくらい恐怖でした。
物語の中の少女、バラカのそのあとの人生が
幸せなものでありますようにと祈りながら
真夜中に読み終えました。
「半まで」と甘やかし
「11時になったら動くから」
「半まで」「わ、わ、0時だよ」
と、シンデレラのように慌てることもしばしば。
本を読み始めるとソファに根を生やし
時間がわからなくなります(^_^;) 。
投稿者 rin5chan : 2016年10月12日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »
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