「霧 ウラル」 |
2016年3月20日
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昨日は、白山比咩神社さん挙式&和田屋さん披露宴で
鶴来は、幻想的な霧に包まれてました。
先日、全国的に濃霧注意報の日スカイツリーで
雲海がみられたそうです。
雲海は、いつかはみてみたいものです。
真冬に桜木紫乃さんの「霧」読みました。
昭和の街並みや暮らし
好きな男への一途さ
女の意地ってのが
根室の厳しい寒さに暗く重なって
湿度をいっぱい含む描写にクラクラ。
主人公珠生の女の心情を着物を使って描く場面に惹かれました。
いくつかピックアップしました。
新しいものに袖を通そうという気分になるときは、
心が前を向いているときなのだろう。
繭から始まった糸の、細く長い旅の果てだった。(略)
時代を経ては羽織り継がれる絹物にも、
枝や新芽を伸ばす命が宿っているような気がするのだ。
本当の鬼は、驚くほど優しい顔をしている
帯は女の強さと潔さを引き出すのだなと思う。
「女の丸い体を包む平らな布は好いた男に似て身に着けるたびに肌に添う」。
冬草履の鼻緒に力を込めた。
着物の描写シーンは、想像しながら文字を追うのも楽しかったです。
母性愛が強い珠生
駆け引きする時の腹のすわった感じもかっこよく
私はけっこう好きな小説でした。
「任侠モノ」っていうジャンルなのかな
ゾックゾク気持ちざわつきおもしろかったです。
投稿者 rin5chan : 2016年3月20日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »
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