幸せが飛んでゆく |
2015年3月27日
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「平成中村座『怪談乳房榎』」千秋楽を観に行きました。
歌舞伎俳優の中村勘九郎さん中村七之助さん
中村獅童さん片岡亀蔵さんのお写真と沢山の酒樽。
ご贔屓からのお酒を飾る「積物」の始まりは江戸時代で
その昔は、米俵や炭俵もあったそうです。
時代とともにお花を贈るかたが増えたそうです。
華やかな「白の胡蝶蘭」が多いのですが
花言葉も「幸せが飛んでゆく」と縁起の良いことです。
勘九郎さんの「絵師の菱川重信」「下男の正助」
「悪党のうわばみの三次」の一人三役。
「怪談乳房榎は早変わりがすごい」とは聞いていたけど
花道での入れ替わりは、もうマジックです。
「えっ?え”?え、えー?」蓑着てた正助役の勘九郎さんが
花道で傘さした人ともみあってたかと思うと
次の瞬間、傘さして舞台にいるのが三次役の勘九郎さん。
カツラや着物、話し方、動き方が変わるだけじゃなく
姿勢(骨の感じ)も違うのです。
元武士の重信の動きは、キチンと堅く「聡明な感じ」
正助の動きは、ちょこまかしていて「おっちょこちょいで気が良さそう」
三次の時は、「威嚇する」ようなその動きで
身体が大きくなったようにさえ見えるのです。
悪党の三次が滝壺に倒れ、
滝の中に重信の幽霊が姿を見せ、正助がうずくまる。
そこから正助が花道へ駆け出すと、
それが勘九郎さんだと分かり
「あ~れぇ~~!?????」
それは、例えばコップ三つ並べられて
「ピンポン球が入っているのは、確かココ。あれれ?」
といったワクワクな裏切られかたの豪華ダイナミック版かな。
いやいや、比喩が陳腐でした。
チームワークの素晴らしさとスピードに
「内が何だかもうわからんけど楽しいっ!拍手!!」です!
アドリブのトークも笑いました。
新婚さんの獅童さんをちょいちょいといじってって
獅童さんが「あんな女ったらしのことは知らぬ」と
言うから会場どっと大笑いです。
大がかりな舞台装置にも驚きました。
本物の水を使った大滝の立ち回り
こんなすごいことをこの金沢でしてくれたんだって
感慨深くなりました。
本当に素晴らしかったです。
新幹線でビューンと東京に行って
今度は、歌舞伎座にお芝居観に行きたいものです。
投稿者 rin5chan : 2015年3月27日 カテゴリー: 和ごころ文化 | コメントはまだありません »
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