「コスメの王様」 |
2022年4月25日
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高殿円さんの「コスメの王様」は明治から
大正昭和へと駆け抜けた実業家の利一と芸妓のハナの一代記です。
望んでいた中学進学ができず
家族のために単身神戸に出てきた利一と
牛より安い値段で妓楼に売られたハナが
互いに貧しい幼少時代に出会います。
芸妓と起業家とそれぞれの道を
すごい勢いでつっぱしり才能が花開き
互いにその努力と成功を認め
喜びあう姿が尊いことです。
ですが、互いに強く惹かれ憧れが
ありながらも自分とはつりあわないと
ひくとこがもどかしくもありました。
財界人に招かれた宴席で利一が
ハナの座敷舞に心うたれるシーンがあります。
若くして一流の料亭に登楼できるまでに
なった利一と大関芸妓に出世したハナ、
互いにどんなにか感慨深いことだったろうと涙しました。
神戸の街がどんどん開けてゆく様子も
描かれていてワクワクしました。
そして、その時代のいくつもの戦争の
愚かしさと人々の痛みも伝わってきて
決して繰り返してはいけないだと強く思いました。
ラストでは老いと衰退という切なさがありながも
緩やかな時間が訪れたことにほっとしました。
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投稿者 rin5chan : 2022年4月25日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »
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