「八月の銀の雪」 |
2021年2月18日
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伊与原新さんの「八月の銀の雪」はロマンチックな科学小説でした。
不器用で生きづらさを抱えた人たちが
偶然の人や自然との出会いから気づきがあって
前に進めるようになります。
どれも感傷的になりすぎず粛々と動物、
植物、空、海、風、自然の豊かさが描かれています。
「アルノーと檸檬」は鳩の帰巣本能と
穏やかな瀬戸内のレモン畑で育った主人公の
故郷への郷愁が上手く交差していました。
私自身、幼い頃に育ったのが遠くの山をも
見渡せる高台だったので、懐かしい風景と
似た地形の場所に住まいしたいと願って
窓から広く山が見渡せる今の居所を選びました。
一日に何度も山を眺めることができて
今朝は丘の青白い雪がなんとも幻想的で美しいことでした。
「十万年の西風」では原発に関わる
技術者である主人公の正義感と
海辺で出会った老人の戦争の思い出とその父親が
かかわった風船爆弾(コンニャク糊と和紙で作った
爆弾があったそう)の話が交差します。
当時の科学者が人が豊かになることを祈っての
技術を戦争へと差し出さねばならなかったことは
どんなに無念だったろうと本当に泣けました。
若い世代の方々に読んで欲しい小説でした。
明日へと続きます。
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投稿者 rin5chan : 2021年2月18日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »
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