「眠れない夜に読む心ほぐれる物語」 | 2021年8月18日 |
ここ数日、涼しくてありがたいことによく眠れます。
25人の作家さんのアンソロジー
「眠れない夜に読む心ほぐれる物語」は
青山美智子さんの作品が載っているので
読みたいと思ったのがきっかけです。
「君の夢に出られなくても」は爽やかなお話でした。
林由美子さんの「春の暁」ではこんな風に
旅立てたらなんて幸せな人生なのだろうと感じ
高橋由太さんの「猫と暮らす」では
そういう奇跡あってもいいよね、
あったらいいねって思えました。
城山真一さん「裏看板の店」は主計町の茶屋街が
あることから明治以降を舞台にしているようです。
ひがし茶屋街の芸妓さんのお話で
祝言のあった料亭はたぶん金城樓さんで
浅野川大橋手前で並木町へと歩くくだりでは
川の流れる音や風で柳がサワサワする音まで想像しました。
井上雪さんの「廓のおんな 金沢 名妓一代記」でも
書かれていましたが芸妓さんの通過儀礼は
悲しくせつないことでした。
このお話、3分じゃなくって長編小説に
していただきたいです✦是非ぜひ。
柏てんさんの「枕元のおっさん」は
あずき色のジャージを着た妖精の話がおっかしくて
何度も大笑い、そして、ホロリとしました。
どのお話も短い文章の中でいろんな
仕掛けがあって読み終わる度、涙しました。
温かい気持ちになれて、切なくもあって
経験したことないことばかりなのに
どこか懐かしさを感じます。
アンソロジーは知らない作家さんと出会える楽しみがあります。
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金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
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「ぐるり」 | 2021年8月15日 |
高橋久美子さんの「ぐるり」は
日常の中の生活感あるおとぎ話
コロナ時代を反映したおとぎ話
懐かしい気持ちになれるおとぎ話
純文学的なおとぎ話などなど
ショート丈でどれもリズムあって読みやすいのです。
戦争体験をしたおばあちゃまのお話
「スミレ」が好きでした。
現実と夢の境目がわからない感じで
主人公と一緒に涙してしまいました。
戦争について考えることの多い
この時期になおさらに心にしみました。
登場人物がゆる~く繋がっているのも
おもしろかったです。
癒されたいかた、絵本が好きなかたにオススメです。
ほのぼのしますよ。
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「屋根裏のチェリー」 | 2021年8月12日 |
吉田篤弘さんの「屋根裏のチェリー」は
屋根裏部屋に引きこもっている小百合と
その脳内にいるチェリーとの会話で物語がすすみます。
スーパーに出かける時に肩に乗っていたり
用事をすませた帰り道で
トートバッグから出てきたり
いつだって、いつのまにかいるチェリー。
チェリ-のしぐさの描写が可愛くってしかたないのです。
チェリーはバッグの中にあったスーパーの
チラシを丸めて即席の望遠鏡がわりにした。
チェリーは脳内にいる小百合なわけだから
こういう気持ちで興味津々で観たってことですね。
ある時、チェリーが小百合に
「私も一緒に行っていい?」と聞くと
ダメってきっぱり言うあたりから
断然、小百合の自立のスピードが加速してゆきます。
チェリーとの会話で小百合の心が整頓され
成長してゆく可愛らしいお話でした。
Chim chiminey, chim chiminey, chim chim cher-ee ♫•*¨*•.¸¸♪✧
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「明日は結婚式」 | 2021年8月9日 |
「明日は結婚式」は焼き立てのパンの香りに
包まれるようなほのぼのとした家族愛のお話でした。
各章で視点がかわります。
結婚式前日の新郎新婦とその家族達の
過去と現在、そして家族への思いを
会話と独り言で紡ぐオムニバス小説です。
小路幸也さんご本人のお名前が
「売れていない作家」として文中に
出てくるカメオ出演にクスリと笑えました。
小路幸也さんは還暦とのことですが
感覚が若々しくて高校生の妹の章も臨場感ありました。
各自が新しいことが始まる時のちょっとの
不安と寂しさ、そして希望を持っていて
みなが前向き進んでいく姿に心があたたまりました。
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「クレイジー・フォー・ラビット」 | 2021年8月6日 |
奥田亜希子さんの「クレイジー・フォー・ラビット」は
相手の隠し事や嘘を匂いで感じてしまう
(比喩ではなく)女性が主人公です。
小学6年生から34歳までの五つの時代の
短編が、昭和から平成にかけて実際の
災害や事件音楽や流行を絡めて描かれていて
臨場感をもって読み進めました。
女の子同士の友情はどこか緊張感をはらんでいて
あの子のようになりたいと憧れから
一番の友だちになりたいと願い
それでいて少しの嫉妬の感情がまとわりついてくる
そんな神経質な感じも懐かしいことでした。
特殊な能力ゆえにうまく人間関係を
築くことができなかった主人公でしたが
幸せに生きている最終章にホッとしました。
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「夜行秘密」 | 2021年8月3日 |
カツセ マサヒコさんの「夜行秘密」は
indigo la Endの「夜行秘密」という
アルバムがストーリー化されています。
流れるようになめらかに短編が
繋がっていて一気読みしました。
各章それぞれに影がある登場人物目線で
文体が違っていてその都度、新鮮さを感じます。
恋愛小説かと思いきや現代のSNS
炎上社会、DV、ハラスメント、LGBT
などなど各章の主人公一人一人の
秘密にしていることが
第三者によって明かされていきます。
夜の闇の仄暗い心情の描き方が心に響くのでした。
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「もどかしいほど静かなオルゴール店」 | 2021年7月31日 |
「もどかしいほど静かなオルゴール店」は
ゆったりとした島で奇跡のようなことが起こるお話です。
七つの物語は繋がっていて
「ゆびきり」の小学生の颯太の甘酸っぱい
思いがいじらしくその小さな恋を見守りたくなり
「ほしぞら」では颯太の男心の純情を知り
「みちづれ」では前作の「ありえないほど
うるさいオルゴール店」の親子が
成長した姿で出てきて泣けました。
心に流れる曲を聴きとってオルゴールに
仕立ててくれるという店主は前作の
北の街から南の島の離島のさらに先の
ガジュマルの樹がある神秘的な
小島に移住を決めたようです。
気づきをもたらせてくれる心に流れる音楽は
一番好きな曲ってわけでもないようです。
前作でも思ったのですが私の心の中に流れる
音楽は何だろうって考えるのも楽しかったです。
瀧羽麻子さんの作品は6冊目ですが
いつもあたたかい光に包まれるような気持ちになれます。
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「婿どの相逢席」 | 2021年7月28日 |
西條奈加さんの「婿どの相逢席」は
江戸の仕出し屋さんを舞台にした時代小説です。
季節ごとの行事に合わせた注文が入り
そこに供される料理の描写が
香り立つように繊細で美味しそうでした。
子供が親の所有物かのような時代に
女だから男だから
長子だから次子だから
さらに、因習にガチガチに縛られていた人々が
婿どのの思いやりある行動に
心がほぐされていく流れが良かったです。
信用は、一朝一夕で育つものではなく
さらに、年月をかけて築き上げたものは
揺らぐことがないってのが腑に落ちます。
人と人との縁の不思議ってのを感じ入りました。
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「色にいでにけり」 | 2021年7月25日 |
大阪なおみ選手の試合を応援していました。
髪飾りに日の丸の赤をあしらっての姿や
インタビューにこたえる声も愛らしく
微笑ましいことでした(ू•ᴗ•ू❁)。
坂井希久子さんの「江戸彩り見立て帖
色にいでにけり」はお色にまつわるお仕事時代小節です。
お菓子の意匠や、呉服の色合わせする様子に
一緒になってアタマの中で色を重ねてみたり
彩度を足してみたりと想像を
めぐらすのも楽しかったです。
吉原の花魁の仕掛の章では
カラーコーディネーターというより
来し方や心根を想いばかり提案する
あたりにプロデユース力を感じました。
江戸も様々な色にあふれていたようで
時代によって流行があるようです。
唇を緑っぽく光らせた「笹紅」が
女性の間で流行った時は男性には
評判が良くなかったそうです。
色は纏う人や置く場所、季節によっても
印象が違って見えます。
金澤syugenは仕事柄、日々の暮らしの中に
和の色の名前がそばにあって
二十四節季を意識することが多いので
この小節のシリーズ化を楽しみにしています。
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「声の在りか」 | 2021年7月22日 |
寺地はるなさん「声の在りか」は
小学生の男の子の母親が主人公のお話です。
保護者の間で波風立てないように
やり過ごしてきたのに、孤立してしまった主人公。
自分一人なら孤高の人も良きかな
なのだけど、我が子のお友達との関係に
悪い影響が出てはいけないと思い悩みます。
自分の意見を家族にさえ伝えられない
主人公ですが、働き始めた民間学童保育の
若き経営者の言葉は心に響き
ゆっくりと声を聞いてくれる彼の姿勢に
徐々に自分の意見も言えるようになります。
私自身、子育て中は不安も多く
余裕なんてなくって、正しい子育ては
いつになってもわかりゃしないけど
もっとおおらかに子供との時間を大切に
していたら良かったと後悔。
物語終わりの「楽しそうな人が勝つ」
スキップ競争がいい。
家族との関係が一歩前進したようでよかったね☆”
っと、感じました。
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