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「春のこわいもの」
2022年3月31日

川上未映子さんの「春のこわいもの」は
言葉の紡ぎ方が個性的で文章の詩的な
美しさになんどもうっとりしました。
例えば病院での生活を「はじっこのない
方眼紙を見ているよう」と表現されていて
清潔でカクカクキメキメな時間と部屋が想像できます。



6篇の短編集の登場人物は誰れもが
孤独で鬱々としたものをかかえているのです。
SNS、訪問介護、認知症、過干渉、
マウンティングなどなど今日的なことが描かれています。

 

他人には容易に気づかれたくない
微妙な気持ちの揺らぎや
息が詰まりながら息するような
不安定な感じが独白的に
表現されていてホラーっぽくもあり
「春のこわいもの」タイトルなるほどでした。

 

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金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
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「恋愛中毒」
2022年3月28日

電子書籍は自分にはむかないと思って
いたのだけど金沢市の図書館が
電子書籍サービスを始めたことを知り借りてみました。



山本文緒さんの「恋愛中毒」です。
夢中で恋する楽しさは誰しも経験があるはず。
ですが、時に恋愛は人を惑わしその沼に陥ると
覚めることができなくなります。

 

冷静に見えていた主人公の
粘着質なとこがラストにかけて
どんどん際立ってゆきとにかく怖いのです。
主人公の過去が少しずつわかってくる
くだりは何とも言えず不気味です。
ある意味びっくりなどんでん返しです。

 

作中にあったのですが”一夫多妻制の
国では本妻にとって第二夫人の存在は
自分の地位が高くなり自尊心が高められる”
とのこと、お国かわればです。

 

1998年の作品なのですが
30代前半の女性を50代男性がおばさん
よばわりしていたり
飲酒運転が日常的に行われていたり。
ここ数年で時代が大きく変わったことを感じました。

 

読み終わったら「返す」をタップするだけ
なんとラクチンなことでしょう。
どんどん便利に進化してゆきますが
それでも紙にインクで印刷された文字を
読むことが好きです。
電子書籍と紙の本、いい具合に選んで
うまく利用してゆきたいものです。

 

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「天国からの宅配便」
2022年3月24日

「天国からの宅配便」はファンタジーと
思い読み始めたました。
依頼人が生きているうちに受取人のことを思い
託した荷物を依頼人の死後に届けるというお話でした。



初恋の人からメッセージを受け取るお話が
もう泣けて泣けてしかたなかったです。
そのメッセージを何度も読み返しました。

 

一つ一つのストーリーにはそれぞれ
宝物ようなの思い出が詰まっていて
必ず人の死が描かれているのに重くなく
あたたかい気持ちになりました。

 

生きている間に伝えられなかったこと
上手く言葉にできなかったこと
あなたを大事に思っていますという気持ち。
荷物を受け取った人達は
その後、前向きに生きてゆけることでしょう。

 

柊サナカさん初読み作家さんでしたが
ぜひシリーズ化して欲しい!
オススメです。

 

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「シャルロットのアルバイト」
2022年3月21日

「シャルロットのアルバイト」は
シャルロットが母性愛にあふれていて
その庇護本能にわかるわかる^^
優しい子なのだと思いました。



ずっと以前、知人のお家にヒメちゃんという
ゴールデンレトリーバーの女の子がいて
時々、散歩を頼まれてボウズと一緒に歩きました。
ご近所で一緒に過ごしたのは、6ヶ月から3歳くらい
までだったかな、賢く穏やかな子でした。

 

毛並みがきれいなべっぴんさんで
犀川の河原とか連れて歩くと
誇らしげな気持ちになったものでした。
ヒメちゃんはボウズのことが大好きで
ある日のこと、一緒にボウズを待っている時
むこうから同じくらいの年頃の子が
歩いてくるとボウズだと勘違いして
尻尾をブンブンふって足踏みしていました。
(ワンちゃんは視力が弱いので)
公園ではボウズがベンチに座ると
当然とばかり口角をあげてお隣に
座って寄り添っていました。
それは、小さい男の子を守って
あげなきゃという風にもみえました。

 

ヒメちゃんは10年くらい前にお空に
旅だったと聞きましたが、今もボウズの
心には仲良しだった大きい
ワンちゃんとして生き続けています。

 

大型犬はもちろんのこと小型犬も
仔犬もその描写に近藤史恵さんが
犬好きさんであることがうかがえます。
各章に謎解きがあってハッとしたり
ドキッとしたりウルッときたり
ワンちゃん愛にあふれていました。

 

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「いえ」
2022年3月18日

小野寺史宜さんの「いえ」は主人公の
妹が交通事故にあい後遺症が残ったことが
きっかけで日々の暮らしになんだか歪みが生じます。



「もしあの時」「運命を変えた」と
自分を責めたり悔やんだり
誰かを恨んだりと悶々とします。
家族全員を心配する主人公の
やりきれない胸の内は共感できます。

 

時は戻らないし、やり直しも効かないけど
起きてしまった事はしょうがないなんて
気持ちには到底なれない家族の思いも察します。
その中で当事者の妹の逞しさと思いやりに泣けました。

 

主人公は本人が思うほど嫌なヤツではなくて
家族や友人や恋人や職場での関係を
見直しコミュニケーションに工夫して
成長していくというあたたかい再生の
ストーリーでした。
何気ない日常だったり恋人同士の会話が
自然で笑えました。

 

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「タイムマシンに乗れないぼくたち」
2022年3月15日

寺地はるなさんの「タイムマシンに乗れないぼくたち」は
特別なことは起こらない孤独をテーマにした物語です。



人と関わるのが苦手で一人でも
平気という殻ぶあつめの七つの物語の
登場人達は決して、孤独と戦ったり
孤独を乗り越えようとはせず
自身の世界観をもっている感じです。

 

自分に自信が持てず上手く世渡りできない
生きづらさを抱えた人々に
自分を嫌いにならずにそのままで
いいんだよってメッセージもこめられていました。

 

自分は孤独だと思っていた人たちが
腐らずに前向きに
生きている姿は好感と希望が持てます。
クスッと笑えたりほっこりできたりで
みんな世界ともちゃんと繋がっていました。

 

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「はじめての」
2022年3月11日

YOASOBIとのコラボと話題の「はじめての」を楽しみにしていました。



辻村深月さん「ユーレイ」は
いじめにあって自死を考えている少女が
車窓からみた灯りのない夜の海に降り立ち
重苦しく話が始まります。
暗い浜辺に朝の気配が感じられるとともに
お話も明るい雰囲気になってゆきます。
最後の〆でのドンデンでふわっと
すっごくあたたかい気持ちになれました。
辻村ファンタジー好きです。

 

 

森絵都さんの「ヒカリノタネ」は
可愛くって愉快なお話でした。
意識したわけではないのに
良き影響を受けられる良き恋愛。
恋をするって気づきや勇気や
パワーにもなりますね。
やはり人を好きになることって大切です。
あと、読んだあと無性に「柿ピー」が食べたくなりました。



今だけの桜デザインだそうです(ू•ᴗ•ू❁)

 

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「アクトレス」
2022年3月8日

誉田哲也さんの「アクトレス」は事件の
謎解きする四人の女性の友情が可愛らしいことでした。



四人のうちの一人の作家の書いた小説が
女優がかいたことになって発表されると
模倣犯が現れその小説の内容と
同じ事件が起こりその後、その女優が殺されます。

 

家族の在り方についても考えさせられます。
作家の母上が「家族だってこと、家族でいるってこと、
家族になるってことは少しずつ意味が違う」
家族はお互いに思い合って尊重し合って
その努力があり初めて維持できるものと言うのです。
はなるほどと思いました。

 

話があちこちに飛び、視点がころころ変わります。
さらに、登場人物が多く本名ではなかったり
芸名だったり関係が伏せられていたり
マネージャーとしか記されていなかったりします。
終盤、すっきりしました。

 

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「朱より赤く~高岡智照尼の生涯~」
2022年3月4日

窪美澄さんの「朱より赤く~高岡智照尼の生涯~」は
明治から平成までを生きた女性の壮絶な一代記です。



12歳で父親に妓楼に売られて
苦界から社長夫人、渡米、映画女優などを
経験し38才で仏門に入った実在の高岡智照尼が
モデルのあまりにも波乱万丈な人生です。

 

子供が親の所有物だった時代に売られ
妓楼の中では妓楼主の所有物で
ここでもさらに本人の意思とは関係なく
次の置屋へと売られます。
身請けされ結婚しても夫の所有物で
望まない仕事をさせられ暴力は当たり前で
今だったらあらゆる犯罪名がつくような
ことばかりが起こります。
そんな、なんとも痛ましい日々を送る
主人公は自身の貧しい生まれを憎みつつ
それでも力の限り生き抜きます。
たったの100年くらい前の近世に
こんなひどいことがあったんだと
嫌なキブンになりながら読み進みました。

 

98歳までご存命だったということですが
晩年はどんな思いだったんだろうか
ということがとても気になりました。
穏やかな暮らしだったらいいなぁとも思いました。

 

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「砂嵐に星屑」
2022年3月1日

一穂ミチさんの「砂嵐に星屑」は四つのお話が
すべてティストが違っていてどの章も好きでした。



春の章はファンタジー
夏の章はマスコミの側面について考えさせられ
秋の章はLGBTとデジタルタトゥーありで
冬の章は雇用の格差についてや
震災の記憶を風化させないための
マスコミの役目と言ったことにも及んでいます。

 

順風満帆そうに見えても、一人ひとり色んな
悩みを抱えていてその心の内が繊細に
表現されているものだから顔が水浸しになりました。
人情話であり、社会派お仕事小説でもあり
本当オススメです!
読んだ後、優しい気持ちになりました💓

 

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